わが家には令和5年6月1日現在、4匹の猫たち、信虎、葵、獅子丸、沙羅、です。
それぞれの子をお迎えするまでのストーリーをまとめてみます。第1話は1匹目の信虎くんです。
執筆・監修
ライター、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士
会員制猫専用ホテル&ペットシッターキャッツカールトン代表。
動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。猫の保護活動のためにブログ「ねこねこ王国」運営をはじめた知見を活かし、現在は動物ライター&デザイナーとしても活動。
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目次
愛猫4匹の簡単なプロフィール紹介
- 信虎…平成30(2018)年1月、ペットショップからお迎え
- 葵…令和元(2019)年10月、保護猫団体ラフスペース(東京都調布市)からお迎え
- 獅子丸…令和2(2020)年7月、同保護猫団体ラフスペース(東京都調布市)からお迎え
- 沙羅…令和4(2022)年2月、保護猫団体ベビーキャットレスキュー(東京都調布市)からお迎え
1匹目の愛猫・信虎を迎え入れようと思った経緯
子供のころから猫を飼っていました。
台風の中で半ば片目がつぶれかけているような猫を拾ったり、里親募集でお迎えしたりしていました。
わたしが保護猫活動に興味を持つようになった原点は、保健所での経験です。
わたしが学生のころは、今ほど動物愛護の機運はなく、保健所=殺処分、の時代です。
「かわいい猫がいるかな」という程度の軽い気持ちで、ある日保健所を訪れたわたしの目に飛び込んできたのは、一斉におりの中から全力で泣き叫び、わたしにすがろうとする猫たちでした。
あと数日後には致死処分となる猫たちを、初めて目の当たりにしたのです。
涙を流しながらなんとかかんとか一匹だけを選び、フラフラになりながら、保健所を後に。
自分を見て救いを求めるような猫たちの衝撃を忘れられず。1匹しか助けられなかった自分の無力さを感じました。
いつかなんとかしたい、と心の奥底でずっと抱えていたまま、当時のわたしはまだ若くて力がなく、自分が暮らしていくのに必死でした。
猫をお迎えする前に悩んだこと
結婚してからは妊活をしており、養子縁組や里親縁組の活動もしましたが最終的に断念。
その間もずっと猫を飼いたかったのですが、妊活中は「猫なんかいたら子供ができないよ」と言う人がいます。
後から調べましたが、統計などはありません。
妊婦がトキソプラズマに感染すると障害児が生まれる、と言われますが、調査データを調べると限りなく確率は低い。1日1回以上のトイレ掃除の後に、よく手を洗えば大丈夫。
自分が人の言葉に負けていた面もありますが、子供が生まれて猫アレルギーが出たらとか、猫が子供に怪我をさせないかとか、心配で猫を飼う決断をできないまま時が過ぎます。
信虎を迎え入れる決意をしたきっかけ
1匹目の猫、信虎をお迎えしたのは、平成30(2018)年1月。子供を持つことを完全にあきらめてからです。
結論からいうと、信虎が来て、「なんだ、猫がいればめちゃめちゃ幸せ。早くお迎えすればよかった」でした。
ペットは家族、といいますが、猫は子供の代わりになるの?という答えは、わたしの場合はYESです。
猫をお迎えするにあたっては、自分や主人に猫アレルギーがないかも念のために調べました。
1匹目の信虎くんをペットショップでお迎えした理由
インターネットで里親募集や、お店のサイトを見ていたりしました。
あるときインターネットで信虎くんを見つけ、近所だったのでお店に行ってみると、姿が見当たりません。
お店の人に聞くと「お腹を壊してバックヤードにいます。売り物にならないかもしれません」と言います。
わたしは毎日気になって仕方ありません。数日おきに「あの子は元気になりましたか」と電話して3週間が経過。お腹が直らずまだバックヤードにいると聞き、いてもたってもいられなくなり、結局主人を連れてお店を再訪。
信虎はまだ具合が悪そうで、抱きかかえた主人の手のひらの上で大きなくしゃみをしました。
すると主人が
「くしゃみをした。鼻水がかかった。…かわいい♡」
と言って、あっさりお迎えを決断しました。
私はというとめちゃめちゃうれしい反面、「この子は弱いからすぐ死ぬかもしれない」とか何とかいわれ、「すぐ死ぬかも」と半ば悲壮な覚悟でお迎えします。
お店の人にいわれるがままに、高価な保険までかけます。
翌日近所の動物病院に連れて行くと…
「食べ過ぎですね」
と獣医さんが言います。
「は?」
主人もわたしも、ハトが豆鉄砲を食らったような顔をしていたと思います。
「ご飯をたくさん食べてるから消化しきれてないんですよ、今日からご飯を半分にしてください。大丈夫だったら少しずつ増やしてくださいね」とアドバイス。
半信半疑でフードを半分にすると、本当に翌日からピタッと下痢が治まります。
言われたとおり少しずつフードの量を増やして、下痢にならない量が適量だということでした。
それ以来信虎はほとんどお腹を壊すこともなく、むっちりむちむち、まるまるとして、元気いっぱいです。
信虎をお迎えしたときに感じた違和感が、のちの動物ライターへの道に
ーペットショップでは獣医に見せていると言っていたけど、ただの食べ過ぎ?そんなかんたんな理由がわからなかった?
ーそもそも獣医さんに見せてるの?
ー信虎くんは食べ過ぎで「売り物にならない猫」でどこかブラックボックスに行くところだったのか?
などなど、お店で猫を買う、ということを経験して、グルグルと、頭の中をクエスチョンが止まらない状態に。
ペットショップによっては子猫の方が値段が高く売りやすいため、小さく見せるためにフードをあまりあげないところもあると聞きます。
信虎を探しているときに他のお店もいくつか見ました。
ショーケースの中からわたしの顔を見ると「出してー」とガラス戸に張りついてくる子もいれば、うずくまっているような子もいます。猫の値段は月齢に比例しており、SALE、と書かれた猫も。
「お店で売れなかった子はどうなるの?」と調べて、「血統書つきといわれる猫たちが置かれている過酷な環境」を少しずつ知っていくようになります。
次にお迎えするなら、保護猫にしようと心に決めていました。
信虎をお迎えするときは行けなかった愛護センターに、その後は何か所か訪問。現在は愛護センターは昔と違ってとてもきれいで、譲渡を目指す施設に変わっているところも多いです。
時代が変わったと、しみじみ思います。
次回は2匹目の猫、葵を保護猫団体からお迎えするまでを書きます。
この記事の執筆者
執筆・監修者の情報
ライター、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士
会員制猫専用ホテル&ペットシッターキャッツカールトン代表。
動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。慶應義塾大学卒、大手企業で企業で広報、編集、校正の仕事に従事していた経験や、猫の保護活動のためにブログ「ねこねこ王国」運営をはじめた知見を活かし、現在は動物ライター&デザイナーとしても活動。
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