愛犬との楽しい生活をイメージしてお迎えしたものの、思っていた以上にお金がかかっている…。
初めは楽しいイメージが先行しがちな愛犬との生活ですが、実は必要な費用は年々上がってきています。
それでも愛犬との生活は何にも代えがたいものであるからこそ、飼い主さんも増えているのが現実です。
犬を飼ってから後悔することがないよう、いくらぐらいの費用が発生するのか、事前に確認しておきましょう。
この記事の結論
- 犬を飼うことで一生涯にかかる費用は、調査によって異なるものの、最大約400万円
- もっとも多くかかるのはやはり食費、次いで消耗品や雑費
- 基本的には体の大きな大型犬の方が費用はかかるものの、ケア代は小型犬がもっとも多い
- 特に治療費は病気の内容次第で高額になるため、事前の備えが重要
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目次
犬を飼うとかかる費用総額は約388万円
犬を飼うとかかる費用については、毎年のようにさまざまな企業がアンケートを取ってまとめてくれています。
そんな中でも、MoneyGeekによる最新の2023年6月19日~7月18日調査では、全種平均の一生涯にかかる費用は3,882,754円(約388万円)ということがわかりました。
ただ、これはあくまで一生涯にかかる費用です。犬の平均寿命は約15歳なので、1年単位で見ると約26万円、ひと月単位で見ると約2.1万円となります。
全ての子がこれだけの費用がかかるというわけではありませんが、犬をお迎えしようと思っている人にとっては、ひとつの目安となるのではないでしょうか。
参考:MoneyGeek「犬を飼う費用は一生で約388万円かかる!食費や医療費など犬と暮らす1,409人に調査 」
サイズ別の費用
犬のサイズ別で見ていくと、小型犬と大型犬とでは大きな開きがあるとわかります。
小型犬の場合は一生涯でかかる費用が約365万円、これに対して体の大きな大型犬は約452万円です。
大型犬は食べる量がとても多いですし、小型犬と比べてさまざまな費用が高めに設定されているものです。
こうした違いから、小型犬と大型犬とでは約100万円の開きが出ています。
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内容別の費用
どんな出費が多いのか、全サイズ合計値で見てみると、やはりもっとも多いのが食費です。
毎日の食事のことですし、人間同様のクオリティを求める人も増えていることから、食費はとても多くなっています。
また、これと同様に消耗品・雑費なども非常に多く、元気な子はすぐに買い替えが必要になるおもちゃ、シャンプーや歯磨きジェルなどのケア用品が多くなっています。
そして3つ目が医療費。病院代や健康診断などがここに含まれています。
猫との差額は倍近い
ペットフード協会の2022年調査では、犬と猫の生涯経費が上記の通りとなっています。
犬の生涯経費が約251万円であるのに対して、猫の生涯経費は約131万円。倍近い価格の開きがあります。
犬猫に対しても人間同様のクオリティで健康的な食事が求められるようになってきており、特にフードの費用は上昇中。
また、医療費についても増加しており、いずれにしても支出は増える傾向にあります。
犬を飼うとかかる各費用まとめ
最新の情報では、犬をお迎えすることで一生涯に約388万円かかることがわかりました。
この388万円は、内訳を見てみると何にお金がかかるのか、その理由を確認することができます。
犬のお迎えから想定される支出内容一覧
- お迎え(購入)
- 設備
- 食費
- 消耗品(雑費等)
- 医療費(保険代等)
- ケア代(ペットサロン等)
- 冷暖房
- お出かけ
- ペットホテル、ペットシッター
- 葬儀
- その他の費用
愛犬を家に迎える前から、最期の日までにかかってくる支出内容は上記の通りです。
いずれも必要なものばかりなので、節約する方法がないわけではありませんが、必要経費だと思っておきましょう。
お迎え(購入)
愛犬をお迎えするときには、知人や友人からの譲渡を除き、基本的には費用が発生します。
一般的に知られているペットショップやブリーダーを介してお迎えするご家庭も多く、平均的に20万円以上の費用がかかります。
サイズ別で見てみると、大型犬がやはり費用は高くなる傾向にあり、次いで人気の高い小型犬。最後に中型犬となっています。
お迎え場所の割合
お迎え場所の割合を見てみると、圧倒的にペットショップからのお迎えをした方が多い、というのがわかります。
次いでブリーダーからの購入という形ですが、約半数はペットショップの利用。どちらも、犬種にこだわりがある方や、手軽にお迎えしやすいというペットショップが多くなっています。
動物好きの方にとっては、ふらっと立ち寄ってペットショップで運命の出会いをする…なんてこともありますよね。
お迎えルート別の平均費用
お迎えする際には、多くの方がペットショップやブリーダーを選択していますので、この2つを比べてみましょう。
小型犬から大型犬、そのいずれもペットショップの方がやや割高になっているのがわかります。
大型犬ではその差はほとんどないものの、小型犬や中型犬では数万円の差があります。
設備
お迎え時にはすでにいくつかの必須アイテムがありますので、これを揃えていくと約2.5万円~3万円という方が多いようです。
愛犬をお迎えしたときに必要なアイテムを揃えていくと、こだわればこだわるほど値段は高くなります。最初はお手軽なものからスタートし、愛犬の成長に合わせて変えていくのも良いでしょう。
好みはそれぞれ異なるので、飼い主さんがこだわって集めても、愛犬には気に入ってもらえない…なんてこともありますよ。
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食費
小型犬から大型犬までの食費は、月間平均で全く異なっています。ただ、平均的に月間1万円程度で済むことが多いですね。
内訳を見てみると6割~7割ほどが主食となっており、残りはおやつです。
主食は必要不可欠ですが、おやつはトレーニング時のご褒美として与える目的が大半でもあるため、賢い子に対してはあまり登場する場面もないでしょう。
ただ、可愛らしい愛犬に対しては、ご褒美でなくとも嬉しそうに食べるおやつはあげたくなるもの。適度にバランスを取ることができれば、食事の経済的負担も少なくできるでしょう。
食費は一生かかってくるもの。愛犬にとって健康的な食事であることは当然のこと、飼い主さんにも負担のない食事選びが大切です。
消耗品(雑費等)
犬のグッズやアイテムはたくさんの種類があり、必要不可欠なものからおもちゃなども幅広く販売されています。
こうした消耗品や雑貨などをまとめると、生涯費用は50万円前後。月間平均では、3,000円前後です。
日常的なデンタルケアや、定期的に使用するシャンプーなどのお風呂グッズ。おもちゃや必要に応じて使用する服など、愛犬のグッズも満載。
月間平均で見れば大きな負担もなく、ものによっては必要ないグッズもあるため、節約しやすいポイントです。
トイレ用品は愛犬にとっても飼い主さんにとっても負担の少ないものを選ぶと、日常的なお掃除の負担が少なくなります。
小型犬では生涯費用で約55万円、中型犬では約52万円、大型犬では約65万円です。
月間平均で見ると3,000円前後なので大きな負担ではありませんが、便利なものを利用する方が大きなストレスもなくお手入れできますよ。
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医療費(保険代等)
ペット保険を含む医療費については、もっともかかる費用がペット保険である、ということがこの調査からわかっています。
小型犬と中型犬は大きな差がなく、約70万円。大型犬になるとやはり体が大きいこともあって、約90万円が生涯医療費です。
ペット保険の加入率は年々上昇してきており、こちらの調査では小型犬で52%、中型犬45%、大型犬53%となっているようですよ。
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ケア代(ペットサロン等)
ペットサロンについては利用しないご家庭もあると思います。利用率から見てみると、小型犬では非常に高く75%が利用。中型犬や大型犬では、半分以下となっているのがわかります。
ペットサロン等の利用も大型犬になるにつれて費用は高くなりがちですが、利用率が低くなっているため中型犬や大型犬の年平均費用は低め。
また、こちらの年平均費用については、ペットサロンを利用していない人を0円としているため、平均値はやや低くなっていると言えるでしょう。
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冷暖房
寒い環境が苦手な子に対しては温かく、暑いのが苦手な子に対しては涼しく保つ、ということが愛犬と暮らす上では重要なポイント。
人間であれば多少の我慢もできますし、我慢できなければ室温調整ができるものの、言葉を話せない犬は別です。
そのため一般的には、冷房や暖房をつけっぱなしにしておくことが多く、電気代も増加傾向にあるでしょう。
全サイズ平均で見てみると、年平均では約1万円が増加しています。小型犬は突出しており、約1.3万円ですが、中型犬と大型犬は8,000円程度。
冬場は服や毛布などで寒さ対策が多少できるものの、夏場はやはり冷房を使うしかない、ということでしょう。
お出かけ
愛犬とのお出かけ時に必要なものと言えば、リードやハーネス(首輪)などの散歩グッズが基本となります。
これらは数千円程度で最初に揃えられますが、ドッグランやドッグカフェを利用する場面も出てくるでしょう。
ドッグランに関しては数百円から1,000円程度で利用でき、室内ドッグランになるとこれよりもやや値段が高くなります。
ドッグカフェや愛犬同伴OKのホテル・旅館などを利用するときには、追加料金がかかることもあり、値幅はさまざま。数千円程度で見ておくのが良いでしょう。
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ペットホテル、ペットシッター
ペットホテルを利用する際には、1泊あたり約5,000円前後というのがひとつの目安になるでしょう。
どこまでのサービスが付いているのか、どんな施設に泊まることができるのか、というのがポイントになり、値段も大きく変動します。
安ければ3,000円程度ですが、高いところでは1万円近くになることもあるため、人間と変わらない金額になります。
また、ペットシッターを利用する際には、基本的に1時間あたりの料金で支払うというのが一般的です。
1時間あたり3,000円~5,000円程度となっており、こちらも利用時間によって大きく変動します。ペットシッターでは外出する必要がないため、犬よりも猫の方が向いていると言えるでしょう。
葬儀
大切な愛犬とのお別れのとき。現在では、火葬が多くなってきています。
市区町村の火葬を利用すると数千円程度ですが、より手厚く送ってあげたいなら民営火葬を検討することになるでしょう。
民営火葬の場合、手厚い供養が可能になっているため、1万円~6万円程度の費用がかかってきます。
ペット保険の特約として、供養の代金がもらえる保険会社などもありますよ。
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その他の費用
その他にも必要に応じて発生する費用は色々ありますが、一般的に必要なものは前述の通り。
任意で判断できるものとしては、以下の通りです。
トレーニング | 1回3,000円~6,000円程度 |
マッサージ | 1回2,000円~3,000円程度 |
サプリメント | ひと月1,000円程度 |
自宅でできるものは自宅で行う、というのを徹底していけば節約も可能です。
「プロに頼みたい」「自分でやるのは怖い」という場合には、プロを頼るのが良いでしょう。
犬を飼う上で注意したいこと
犬を飼うならば、平均費用を理解しておくだけではなく、何にお金がかかるのか理解しておく必要があります。
お迎えする前に知っておきたいこと、注意しておきたいことをまとめました。
想像以上に予想外の出費は多い
「大体これぐらいがかかるだろう」と思って犬をお迎えしても、実際にはそれ以上に費用がかかってしまうことも多々あります。
想像している以上にかかることもあれば、想像していたほどかからないということも当然あります。
特に子犬期や老犬期には、健康に関する問題が多くなりがちで、ちょっとしたことでも動物病院を受診しなければいけないケースも多くなっています。
これに比べて成犬期は体が作られており、もっとも体力もある時期なので、治療費は抑えられるケースが多いでしょう。
以上のことから、「年間を通していくらかかる」というよりも一生涯でいくらぐらいの出費があるのか、というのを把握しておくのがおすすめです。
特に治療費は高くなりがち
犬の治療費は、人間のような保険が存在していないため、基本的には全額が飼い主さんの自己負担です。
これを軽減してくれるものがペット保険という存在で、毎月一定額の保険料を収めることで、治療費の一部を負担してくれるものです。
負担割合は50%や70%などから選ぶことができて、またプランも保険会社によって大きく異なっています。
お金に余裕のあるご家庭であれば必要ないかもしれませんが、万が一に備えて加入しておくのがおすすめです。
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ペット保険でカバーできる限界もある
ペット用の保険であるペット保険ですが、治療費の一部を負担してくれるというメリットがある一方で、デメリットも存在します。
ペット保険に加入しているからといって、全額が必ず補償されるものではないのです。
1日の上限があったり、必ず支払わなければいけない金額があったり、年齢や病歴・治療歴によっては加入できないケースがあったりと、ペット保険だけで全てをカバーすることはできません。
その結果、ペット保険に加入したことで後悔する、ということもあるのです。
ペット保険に加入する際には、何が補償されて何が補償されないのか、詳しく確認しておくことがとても重要です。
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最初のしつけが肝心
どうしようもないケガや病気もありますが、適切にしつけを行なっておくことで防げるものもたくさんあります。
しつけは愛犬に言うことを聞かせるためのものではなく、愛犬の身を守るためのものです。そしてこれは、同時に飼い主さんの身を守るためでもあります。
突然走り出したときに制止できるようなトレーニングや、入ってはいけない場所を覚えてもらうトレーニング、食べてはいけないものを認識してもらうトレーニングなど、しつけの目的はさまざま。
子犬期からしっかりとしつけを行っていくことで、愛犬と飼い主さんを守ることができます。
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お金の悩み以上の良さが愛犬との生活にはある
こうして見ると、「一生涯で約388万円もかかってしまう…」という印象が強くなりがちですが、実際にお迎えしてみればお金のことが気にならないほどの魅力があるものです。
もちろん、愛犬にとってストレスのない環境で生活できるよう、日常的な出費は必要不可欠です。
しかし、自分のことよりも愛犬のことを優先したい、と思える人も多いほどに、その生活は心が豊かになるものでしょう。
日常的に健康的な食事と運動を心がけ、気になったことは早めに対処することで、余計な出費も防ぐことができます。
健康的な生活を共に送るためにはお金も必要不可欠。飼い主さんも愛犬も、ストレスフリーな生活ができるよう、計画的にお迎えするようにしましょう!
この記事の執筆者
nademo編集部
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