ペットとしてお迎えしている方も多く、人気のあるゼニガメ。ポケモンではなく、数十センチほどの立派な亀です。
この記事では詳しい飼育の方法などを解説しています。またフードをあげる回数など、飼育の注意点やコツといった気になるポイントをまとめました。
すでに飼っている方もこれからお迎えを考えている方もぜひ参考にしてみてくださいね。
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目次
ゼニガメ(銭亀、クサガメ)は初心者でも飼育しやすい
身近なペットとして親しまれているゼニガメ。クサガメやイシガメの幼体のことをゼニガメと呼びますが、現在ペットショップなどで販売されているもののほとんどはクサガメです。
丈夫な個体が多く抜け毛や鳴き声もないことから、小動物をはじめて飼育するというビギナーでも比較的飼いやすいとして人気です。
体が大きくないため室内で飼うのにも適しているサイズ感で、初めてのペットとしても人気の高い生き物ですね。
温厚な性格で飼い主になつきやすい個体が多い
ミドリガメなどの他のカメよりも穏やかな性格をしています。少々臆病な面もありますが、人によく慣れる個体が多いのも特徴です。
慣れるとエサをねだる・手からエサを直接食べてくれるなど、よりかわいらしい姿を見せてくれたりもしますよ。
触れ合ってもかわいらしいですし、泳いでいる姿も非常にかわいらしいのがゼニガメです。
成長すると20~30cm前後まで大きくなる
幼体は手のひらに乗るほどのサイズですが、成長すると20~30cmほどになりしっかりとした貫禄のある体つきに。
茶色や灰色がかった濃いめの色になる個体が多く、甲羅が尖っているのも特徴です。
上から見ると楕円形や俵型のように見えます。
ゼニガメの平均寿命は15~30年ほど
ゼニガメの平均寿命は15~30年ですが、大切に手をかけて飼育するとそれ以上生きる個体も多くいます。長ければ40年前後ほど長生きしてくれる子もいますよ。
カメは長生きする生き物ですが、その中ではまだ短い方です。
長く家族として暮らし、お世話が必要なことになるためペットとしてお迎えする場合は、そういった事も考慮しなければなりません。
ゼニガメの飼育に必要なもの
実際に飼育する際に必要なものを挙げています。
- 水槽
- 陸地用の砂利や浮き島、隠れ家(日よけ)
- フード(カメ用配合フード、副食)
- 水質調整剤(カルキ抜き剤)
- 紫外線ライト
- 水槽用ヒーター
- 水槽用フィルター
基本的な水槽や遊べる砂利、浮き島など。そしてフードも当然必要になってきますよね。
あとはキレイな水質を保つためのフィルターや水質調整剤なども重要なところ。
重要なポイントのひとつが気温です。気温が低すぎると食欲がなくなってしまうこともありますし、体調を崩してしまうこともあります。
これからゼニガメをお迎えするにあたって準備が必要な方はぜひ参考にしてみてください。
ぜひ居心地の良い環境を作ってあげましょう。
水槽
カメの場合は床面積がそのまま飼育スペースになります。そのため幅と奥行きが広い水槽を用意しましょう。水槽サイズの目安としては体長20cm程度で、幅90cmほどの大きさが推奨されます。
動きも活発なため、脱走しないためのある程度の高さ・網などの対策も必要です。
成長して大きくなることを考慮して選ばなければいけませんね。
陸地用の砂利や浮き島、隠れ家(日よけ)
歩きやすさや陸地としての砂利、日光浴をするための浮き島も用意してあげましょう。
砂利は細かすぎると誤飲の危険性もあるため大きさに注意が必要です。
また日当たりの良い部屋で飼育する際は、日除けになる隠れ家を置いてあげると◎。
見た目ももちろんですが、ゼニガメの安全性を考慮した水槽内にしましょう。
フード(カメ用配合フード、副食)
ゼニガメは雑食性ですが、飼育する場合はカメ専用に配合されたフードをあげましょう。ペットショップ等で販売されています。
副食として・コオロギなどの爬虫類用の餌の昆虫・ミミズ・熱帯魚用の乾燥エビ・冷凍アカムシも喜んで食べます。
水質調整剤(カルキ抜き剤)
水道水に含まれているカルキは、カメに負担を与えてしまうことが多いので、水道水を使用する場合は注意が必要です。
市販の水質調整剤(カルキ抜き)でカルキを抜いた水を使用してあげましょう。
また水のにおいが気になる場合はカメ用のにおいや雑菌を抑える製品も販売されています。
紫外線ライト
カメは日光浴で身体を乾かし体温を上げます。また紫外線によってカルシウムを吸収するのに必要なビタミンD3を作ります。
日光浴をすることで、甲羅にコケが生えるのを防止したり、皮膚病の予防を行うのです。
そのため室内で太陽の光に当てることが難しい場合、紫外線ライトが必要となります。
紫外線ライトはガラス越しだと効果がないため、直接当たるようにしてあげましょう。
水槽用ヒーター
子亀は寒さに弱いため、春先や冬場は水温を調整してあげる必要があります。
20℃以下になると食べた餌を消化できなくなってしまったり、冬眠してしまうことがあります。
成長すると地域にもよりますが、室内なら冬でもヒーターなしで飼育できる場合も。ヒーターを使って上手に温度管理をしてあげることが大切です。
水槽用フィルター
ゼニガメの飼育では水槽の水換えが重要になります。カメの場合水を汚しやすく、水替えの頻度を多くしなければなりません。
そのため水槽用フィルターを用意しましょう。
水槽に設置するだけで水中のアンモニアなどの有害物質をろ過し、水をきれいに保つのに役立ちます。
ゼニガメのフード(エサ)の回数
成長に欠かせないフードを与える回数をみていきましょう。子亀と成長した大人のカメでは回数が異なります。
体調不良にならないように、それぞれに適した回数でフードをあげましょう。
子亀は1日に2~3回
子亀は1日のうち暖かい日中に2~3回の食事をあげましょう。
フードの量が多いと食べ残しとなって、水が汚れる原因にもなります。数分で食べ切れる量を与えましょう。
5cmほどの小さな子亀で、人工飼料に慣れてない場合は生き餌をあげると食べてくれることがあります。
大人のカメは1日~2日に1回
大人になると与える回数が減ります。1~2日に1度ほどあげましょう。
食べ切れているかきちんと観察して量を調節することも大切です。
また犬や猫以上に、いじられるとストレスを感じ、フードを食べなくなることもあるので注意が必要です。
ゼニガメを飼育する際のコツと注意点
お迎えしたゼニガメをきちんと育て、飼育していくためにもコツや注意点をチェックしましょう。
ゼニガメは長くお世話が必要になるので覚えておきたいポイントばかりです。大切なペットを守るためにもぜひ参考にしてくださいね。
ゼニガメは基本的に単独飼育をする
複数飼育してスペースが狭くなり、体をしっかりと乾かせないと皮膚病に罹ることがあります。
また縄張り争いをしてケンカをしてしまう可能性も。不用意に怪我をする原因になってしまうため同種同士は避けましょう。
元々、亀は単独で生活する生き物です。同種であっても一緒に生活するということに慣れていないため、基本的には単独飼育が望ましいです。
食べさせてはいけないものを把握しておく
あげるものを食べてくれると、かわいくて色々とあげたくなってしまいます。しかしダメな食べ物もありますので、事前に確認しておきましょう。
- ちくわ
- かまぼこ
- ハム
- パン
- チーズなどの乳製品
- お菓子(人間用) など
人間用に作られた添加物の入っている食べものは避けましょう。カメにとって良くない成分が入っているため、体調を崩す恐れがあります。
また乳製品は絶対にNG。カメは乳製品を消化することができないので、もし多量に摂ってしまうと消化不良で死なせてしまうことがあります。
フードを食べないときは慌てずに様子をみる
ペットショップから自宅へお迎えしたばかりなど環境の変化がある場合はストレスを感じてフードを食べないことがあります。
また必要以上に触ってしまうこともストレスの原因に。そんな時は1~2日様子をみましょう。
ただし1週間以上フードを食べないなどの場合は病気の場合もあるので注意しましょう。
食後は必ず水をかえる
フードを食べた後は、どうしても水が汚れてしまいます。水が汚れると雑菌が増え、ニオイなどの原因になります。
また不衛生な環境に置かれてしまうと、カメであっても皮膚病などの病気を引き起こしてしまいます。
汚れてしまった水槽のまま生活するのはかわいそうですし、衛生的にもよくありませんので、食後はカルキを除去したきれいな水にかえてあげましょう。
最低でも毎日1時間は日光浴をさせる
カルシウムを作るため・体を乾かして病気を予防するため・甲羅にコケが生えるのを防ぐためなど、カメにとって日光浴はとても大切です。
カルシウムは脱皮の際にも重要な役割を果たします。
そのため、毎日1時間は日光浴をさせてあげましょう。日光浴に必要な環境をあらかじめ整えておくことも大切です。
水温は24~28℃、気温は20~24℃前後が適温
水温は気温に左右されるため、どちらもしっかりとコントロールしてあげましょう。カメは暑さに弱いため、夏場は特に注意が必要です。
また水温が15℃以下になってしまうと動かなくなったり消化不良を起こすことも。10℃以下になると冬眠に入ってしまうことがあります。
動物が健康に生きていく上で水温や気温の管理はとても重要なので、温度計なども使って管理するようにしましょう。
触った後は必ず手を洗う
子亀・大人のカメなど問わずに、カメの体にはサルモネラ菌がいます。
サルモネラ菌は食中毒を引き起こすため、そのまま食べ物や顔などを触らないよう、十分に注意が必要です。
そのためカメと遊んだり、カメを触った後には、しっかりと石けんで手を洗うことを忘れないようにしましょう。
ゼニガメを診てくれる動物病院を探しておく
犬や猫と違って、カメを診てくれる動物病院は限られています。かなり少ないと言っても過言ではありません。
そのため万が一のことがあったときに、自宅から1番近いカメを診てくれる病院はどこなのか、あらかじめ調べておくことが大切です。
いざという時に慌てないためにも、動物病院は事前にしっかりと把握しておきましょう。
ゼニガメを飼うと決めたら最期まで責任を持って飼育しましょう!
カメが予想以上に大きくなってしまったからもう飼うことができない、といったニュースも見かける機会があります。
成長すれば大きくなるのは当然のこと。一部の飼い主による身勝手な理由で、カメを川や池に放流する問題が現実に起きています。
そういったカメが増え、生態系に影響を及ぼしているということを耳にしたことはないでしょうか。
家族としてお迎えした以上、しっかりと責任を持ってカメを飼育しましょう。
大切な命を守る飼い主として、最期まで自覚を持ってお世話していくことが大切です。
この記事の執筆者
nademo編集部
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