犬のしつけ

愛犬の甘噛みはしつけで直す!噛み癖を直すべき理由と、しつけのNG行為

2023年3月9日

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愛犬の噛むという行為は犬にとって自然な行為で、飼い主さんの中には「そういうものだ」と思っている人も少なくないはず。

ですが実際には、甘噛み程度であったとしても、それがいつしか事故に繋がる可能性もあります。

噛み癖は早い段階で直しておかなければ、飼い主さん自身がケガをしたり、他人をケガさせてしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、愛犬の甘噛みからしっかりと直していくしつけの方法と、しつけ時のNG行為についてご紹介します。

nademo編集部

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犬の甘噛みとは加減して噛む行為のこと

犬の甘噛みとはどういったものなのかというと、本気で噛むのではなく、じゃれるように軽く噛む行為のことです。

本気で噛まれれば痛みを感じますが、甘噛みであれば痛みを感じないことの方が多いです。

人の手足に対しても甘噛みをすることがあり、モノや家具などにもすることがあります。

攻撃的な意図はありませんが、甘噛みが癖になってしまうと飼い主さんにも愛犬自身にも危険が及ぶ可能性もあるため、早めにしつけることが大事です。

愛犬が甘噛みをする理由

甘噛みという行為が問題であるかどうかの前に、なぜそういった行為が見られるのか。

なぜ犬は甘噛みをするのか、その理由についてひとつずつ確認していきましょう。

本能、習性によるもの

元々犬は噛む習性があります。これは狩猟本能から噛んでしまったり、遊びの方法として噛んでしまうことがあります。

噛むこと自体が本能的に備わっている行為なので、噛みつくことの欲求が強い子も多いです。

動くものや遊んでくれるものと認識すれば、犬は噛みつきたくなってしまう動物なのです。

手や足が人間のようには使えないので、口を使った行為は自然ともいえるでしょう。

遊んで欲しさから

犬同士では噛みあって遊ぶこともあるほど、噛む行為こそが犬にとっては遊びになります。

そのため、構って欲しいとき、遊んで欲しいときにも噛んでアピールをすることがあるのです。

また、ここで飼い主さんが反応してしまうと、「噛めば遊んでくれるようになる」という認識を持つようになります。

歯や歯茎がむず痒い

子犬に多い甘噛みの理由が、歯の生えかわりに歯がむず痒くなることから、というものです。

歯が生え始める時期や生えかわる時期は、口内に違和感を持ち、これを解消しようと甘噛みをします。

これは習性や遊びからとは違い、違和感を取り除きたいという一心による行動です。

人間であれば手を使って解消することもできますが、犬の場合にはできないので噛んで解消しようとします。

ストレスが溜まっている

飼い主さんとのコミュニケーションを取る時間や、お散歩の時間、運動の時間が足りていないときにも甘噛みをします。

こうしたストレスからくるものや、恐怖を感じたときにも甘噛みをすると覚えておきましょう。

運動不足やお散歩の時間が不足している場合はすぐに解消してあげられるので、日々の変化に気をつけてみましょう。

特に運動量の多い犬種は運動不足になりがちなので、より注意してあげると良いでしょう。

暇つぶしとして

お留守番などで一人の時間が長いときや、遊んでくれる人がいないときには暇つぶしとして噛むことがあります。

また、部屋の中にあるものを噛むことで暇つぶしをした場合、飼い主さんとしても注意のしようがありません。

ですが事前対策などは可能なので、噛み癖がつかないうちに対策するようにしましょう。

嬉しい・楽しい気持ちから

しっぽを振りながら甘噛みしてくるようなとき、興奮状態が見られるときは嬉しい・楽しいという感情表現です。

しかし、しっぽを振るだけではなく嬉しさから噛んでしまうこともあります。

飼い主さんとしてはもっともしつけが心苦しい理由ですが、人の手足を噛んでしまうこともあるためしつけは必要です。

愛犬の甘噛みは直すべき

犬の甘噛みは、手足を噛まれても痛みを感じることは多くありません。

「噛まれている」という感覚があっても身の危険を感じづらく、甘噛みは直すべきなのか?という疑問もありますよね。

噛む行為が犬にとっては自然な行為だからこそ疑問にも思うでしょうが、結論からいえば直すべき行為だといえます。

本来は、子犬のうちに母犬や兄弟犬とじゃれ合いながら噛んではいけないことを学びますが、多くは子犬のうちに母犬や兄弟犬と離れるため、家族に迎え入れた飼い主さんがしっかりとしつけをする必要があります。

ケガを負う、ケガをさせてしまう危険性がある

子犬のうちの甘噛みは特に可愛く、直さなくても良いのでは?と思ってしまう人もいるでしょう。

ですがそんな甘噛みも成長していくにつれて、徐々に噛む力が強くなってくるものです。

そのうちに甘噛みが本気噛みになってしまい、噛むことで自分の要求が通る」と思うようになると、飼い主さんがケガを負ってしまう可能性もあります。

他人を傷つけてしまった場合には傷害事件にもなりますので、甘噛みといっても油断はできません。

モノを壊してしまう可能性がある

甘噛みの段階でも、噛む力は個体差がありますし、力が強くなればモノも壊せてしまいます。

買い直すだけというわけでもなく、壊れたモノが愛犬の口内を傷つけしまったり、誤飲誤食の原因になることも考えなければいけません。

噛んでも安全なものだけなら良いですが、噛み癖がついていると危険なものも噛んでしまいがちです。

放っておいて直るものでもない

子犬の甘噛みは成長とともにしなくなることはありますが、噛み癖になってしまった場合は、きちんとしつけていかないと直らない行為です。

「子犬のうちはいいだろう」と考えていると、成犬になったときとても苦労します。

噛み癖がついてしまうと直すことはなかなか難しいので、早いうちからしっかり直すことが重要です。

犬として自然な行為だが、噛み癖は直すべき

噛むという行為自体は犬としてとても自然な行為です。子犬期は特に可愛く見えてしまうでしょう。

ですが、噛む行為を正当化してしまうと、噛むことが当然かのように育ってしまいます。

ダメなことはダメだと理解してもらうことが、飼い主さんも愛犬自身も守ることに繋がります。

甘噛みも本気噛みも、きちんとしつけて直すようにしましょう。

愛犬の甘噛みを直すしつけ方法

甘噛みを含めた噛み癖を直す方法は、甘噛みの原因を解消するところにあります。

まずは原因を解消してあげて、その上で必要なしつけを行うのがおすすめです。

欲求やストレスを解消してあげる

甘噛みしてしまう原因が、欲求やストレスによるものであれば解消しやすいです。

ストレスの多くは運動不足、遊び時間の少なさなどが挙げられるので、しっかりお散歩して遊ぶ時間を確保してあげましょう。

ストレスが原因となる理由のひとつには、病気やケガなども挙げられます。

これらは甘噛みするようになったタイミングで変化がないか、日々の観察とともに、気になる場合は動物病院で診てもらうのがおすすめです。

言動を統一しておく

「甘噛みされたらこうする」という言動を統一しておくことで、ダメな行為であることを理解してもらいましょう。

噛んだときには「痛い」「ダメ」といったわかりやすく咄嗟に出やすい言葉にしておき、毅然とした態度で声に出します。手足を引っ込め、噛む行為をやめたら褒めてあげましょう。

噛むたびにこうした言動を繰り返すことで、噛むことがダメなことだと理解してもらいます。

噛まれたら一時的に相手をしない

噛まれたときには叱るのと同時に、噛むことをやめるまでは相手にしないことが大切です。

噛むことをやめられないまま遊んであげたり相手をすると、「噛んでも遊んでくれる」ものだと思ってしまいます。

そのため、もし噛まれたら毅然とした態度で叱った上で、部屋から退出するというのがおすすめ。

その後は1分~2分ほどで部屋に戻る、というのを繰り返すことで「噛んだら遊んでくれなくなる」「噛んだら飼い主がいなくなる」と理解してもらいます。

飼い主さんとしては少し心苦しいところもあるでしょうが、こうして少しずつでも学習してもらうことが大切です。

簡単に噛めるものを置いておかない

噛みつきたくなるようなものは置いておかない、というのも大事なこと。例えばひらひらしたタオルや、スリッパなどの小物です。

一度こうしたものを噛み始めると、噛んで良いものだと認識し、その後も噛む習慣がついてしまい誤飲誤食の原因にもなり危険です。

噛み癖が直っていない時期には噛まれたら困るものや危険なものは、犬触れ場所には置かないことを徹底しましょう。

噛んで遊ぶおもちゃで欲求を満たす

出典:Amazon

噛むという行為全てを禁止すると、余計にストレスが溜まってしまうこともあります。

こうしたストレスを発散させるためには、噛んでも良いおもちゃを用意してあげるということが必要。

専用の噛んでも問題ないおもちゃを用意しておき、適度に噛む欲求を満たしてあげることも大切です。

おもちゃを利用するときには飼い主さんの手足を使わないということも大事。手足を使うと、それもおもちゃだという認識になります。

噛みつきの防止スプレーなどを使う

出典:Amazon

甘噛みやいたずらを防止するためのアイテムとして、噛みつき防止スプレーなども効果的です。

よく噛んでしまうモノや噛んではダメなものに対してスプレーを吹きかけておきます。

これらのスプレーは安全な成分で作られており、犬が嫌がる苦味成分を配合しています。

噛んだら苦味を感じるモノだという学習をしてもらい、徐々に噛むことを直してもらいます。

愛犬の甘噛みをしつける上での注意点とNG行為

甘噛みを始めとした噛み癖を直すときには、適切なしつけが必要になります。

もし、「なかなか甘噛みが直らない」というときには、次のようなNG行為がないか確認してみましょう。

大声や体罰は逆効果、絶対NG

大声を出して叱ったり、叩くなどの体罰をすることでしつけるというのはNG行為です。

痛みや恐怖は逆効果になってしまい、恐怖心や警戒心から余計に噛むことが多くなります。

これらの行為によって信頼関係が崩れてしまうと、しつけがより難しくなります。

叱るときは冷静に低い言葉で一言だけ、というのが大切。手をあげるのではなく、相手をしないというのが大事です。

罰としてケージやサークルに閉じ込める行為はNG

しつけ中に甘噛みをしてしまったとき、ケージやサークルに閉じ込めて反省させる行為は絶対にNGです。

本来ケージやサークルは、落ち着いて過ごすことができる自分のテリトリー。

そこを、悪いことをしたら入れられる場所にしてしまうと、寝るときや留守番のときに入るのを嫌がるようになる恐れがあるため、絶対にやめましょう。

人の手足を使って遊ばない

ストレス発散や運動不足を解消するために遊ぶときは、人の手足を使って遊ばないようにしましょう。

手足を使って遊んでいると、「飼い主さんの手足すらもおもちゃである」と認識してしまいます。

おもちゃになかなか興味を示してくれないようなときは、おやつを入れて使うおもちゃや、デンタルケア用の噛むおもちゃなどがおすすめです。

遊ぶときには専用のおもちゃを使い、手足は使わないということを徹底しましょう。

手を出しても噛まなくなるまでしつけを続ける

最終的には、愛犬の目の前に手を出しても噛まないまで、しっかりとしつけをしましょう。

手足は噛むものではないということを教えつつ、万が一にも飼い主さんや家族を始めとした、相手をしてくれる人が傷つかないようにしつけていきます。

噛みつきそうになったらすぐに手を引っ込めて、噛んではいけないものだと認識させます。

これを繰り返し続けていき、噛まなくなるまで根気強く続けましょう。

愛犬の噛み癖は早い時期から直す

一度、噛み癖がついてしまった子は成犬になってもなかなか直りません。

また、噛む力は子犬のときよりも強くなるほかにも、要求噛みや攻撃咬みになってしまった場合は、最悪の場合は誰かをケガさせてしまいます。

そのため甘噛みを始めとした噛み癖は、とにかく早いうちから直すということが大切です。

子犬期からしっかりとしつけをしておけば、成犬になってから噛み始めるということはほとんどありません。

もし、しつけがなかなかうまくいかないときには、獣医師さんやドッグトレーナーに相談してみるのがおすすめですよ。

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